教室に入り込む暖かな日差しにふわあ、と欠伸をこぼすとふいにこちらを見ていたクラス委員長と目が合う。
「んふふ。本堂さん、随分眠そうですわね」
「……少し、夜更かししたから」
見られたことが少し気恥ずかしくて視線を逸らしながらそう言うと、白い制服のスカートを揺らして委員長は心配そうに眉を下げた。
「あら。何か気にかかることでも?」
「……そういうわけじゃないよ」
夜更かししていたのは族潰しをしていたから、なんて言えなくて曖昧に首を振る。
「何か悩み事があるならいつでも相談に乗りますわ」
「ありがとう、委員長」
「お安い御用ですわ!」
えっへん、と胸を張った委員長に口元が緩むのがわかる。
