けど。


「───わたしの代の、七代目の水月姫は、ずっと翔真だから」

「………俺も」
「ん?」
「七代目とかそういうのじゃなくて。俺個人の姫はお前だけだから」



左手を取った翔真が、薬指に唇を落とす。


それだけでかああっと体が火を帯びたかのように赤くなるのがわかる。



「お前のそういう顔見れるのが俺だけだと思うと、ゾクゾクする」