歴代最強のオヒメサマ

「───翡翠さんが翔真さんお姫様抱っこしたらしいぜ」
「まじで?やっぱ逆転してるよなあのカップル」

「いやいやそれでこそ俺らの大幹部様だろ」

「たしかに」



メンバーから聞こえた声に思わず階段を上りかけていた足を止める。


俺に気付かず楽しそうに談笑するところに近づいて声をかけると、



「───おい」
「げ……し、翔真さん…!」



慌てたように立ち上がる。



「すみません、千佳さんに呼ばれたときに行ったら……その、たまたま見かけちゃって」


頬を染めてチラチラとこちらを見て恥ずかしそうにそう言う。


なんで恥ずかしがっているのかわからず無意識に眉を顰める。

あの日、俺なにかしたか……?



───いやそれよりもだ。


翡翠はお姫様抱っこなんてしてねえし、させてねえ。

つーかできなかったし。