歴代最強のオヒメサマ

「……わたしとぜんぜんタイプの違う女の子だった」
「悪い、翡翠」
「……!」


はっと息を呑む。

これから言われる言葉が怖い。

なんて言われるんだろう。


「不安にさせるつもりはなかった。あの女は偶然話しかけられただけで初めて会った相手だ。あの女が躓いたから支えようとしたら腕を掴まれてキスされて、」

「──キス、とか言わないで」



気付いたら翔真の言葉を遮るようにそう言っていた。


パーカーの袖で翔真の唇を拭っていると、されるがままだったのに突然わたしの手首を掴む。


「なあ。消毒してくれ」
「消毒?……アルコールとかか?今持ってないけ、ど……」


言葉尻が吸い込まれるように、重なった唇に消えていく。