「───すき」 気づいたらすんなりと口に出ていた。 言葉にしたら溢れ出す想いに窒息してしまいそうだった。 「……もう遅い?」 背中を向けているから翔真の顔はわからない。 もう翔真はわたしのことが好きじゃないかも。 あの女の人と……。 そう思うと、心がモヤモヤと黒い靄に覆われたように胸を締め付けられる。 「もうあの女の人が好きになった?」 「……お前、馬鹿だろ」 突然そう言った翔真にくるりと体を反転させられて抱き締められる。