歴代最強のオヒメサマ

ぽろり、と一粒の涙が落ちる。



「っスイちゃん!?」
「………?」



どうしてこんなに胸が痛いんだろう。

慌てた様子の千佳の姿も目に入らないほど、視線は翔真とその隣の彼女に釘付けだった。


好きって言ったのはおまえだろ……。

そう言って自分勝手に問い詰めたくなる。



ばかだ。

ばかだなあ……わたし。

今気付いてしまった。
でももう気付くのが遅かった。


気付かなければまだ傷つかずに済んだかもしれないのに。



「無理やりキスされたんだよきっと!」
「もう、いいよ。千佳」
「スイちゃん……」


翔真と知らない女の人のキスシーンなんてみたくなかった。

だけど翔真の隣はわたしで、そのキスを受けるのはわたしのはずだろ。

なんて思いたくなかった。