スイちゃんが色々言われているのはわかっていたから、椿と僕で作戦というほどでもないことを思いついて実行していた。


それは、ズバリ!スイちゃんを見てみろ!



スイちゃんを一目見ればわかるはず。

彼女のオーラにきっと惹かれるだろうから。



ちょうどいい時に目立つ街の最中での喧嘩があって、それに僕と椿が仲裁に入る。

迎えに来て〜!と翔真に連絡をして、やっと現れたスイちゃん。


周りの固唾を呑んでスイちゃんを見る顔に作戦は成功とほくそ笑む。



だってみんな、スイちゃんに夢中になってる。



ふふふんとしたり顔で倉庫に戻った僕らは、なにやら考え込むスイちゃんの様子を大して気にもとめていなかった。





「………女が総長なんて、か」



そう言ったスイちゃんが巻き起こす波紋に僕らが巻き込まれることをこの時はまだ知らなかった。


【千佳side END】