交際0日婚、冷徹ホテル王はかりそめ妻を溺愛で堕とす

高城さんが私と結婚した理由について祖父から話を聞いて、きっと気が動転してるんだ。食い下がるように彼に自分の想いを告白したりなんかして、さぞ彼を困らせてしまったことだろう。

私はスマホをテーブルに置くとベッドに倒れこんだ。

「……ん」

時計を見ると時刻は二十三時。

ベッドに横になったまま、少しウトウトしていたらしい。いつもならもう就寝時間だけれど、変な時間に目が覚めてしまった。そして先ほどの高城さんとの会話がふっと頭に思い起こされる。

自分の言いたいことだけ言って、話も聞かないってきっと怒ってるだろうな……。

ひとりで突っ走ってしまうところは私の悪い癖だ。何度もため息をつく。

少し外の空気でも吸って頭を冷やそう。

部屋を出ると祖父母はもう床に就いているようで廊下は真っ暗だった。

店の裏手から外に出て空を見上げると夜風が吹き抜け、月が煌々と街を照らしていた。胸元のダイヤのネックレスが肌に冷たく触れる。そういえば、このネックレスをプレゼントしてもらったとき、レストランから見えた夜景は最高に綺麗だった。ふたりで宝石箱のような景色を見つめて幸せを感じていた。