交際0日婚、冷徹ホテル王はかりそめ妻を溺愛で堕とす

マンションへの帰り道、高城さんの運転する車の中で私は夜空に浮かぶ街灯をぼんやり眺めながら、木谷さんのことを考えていた。そして家に帰ってからソファに腰を下ろすとドッと一日の疲れがのしかかった。

「高城さん、今日はお忙しいところありがとうございました」

「君も疲れただろう。ほら、これでも飲んでゆっくりするといい」

高城さんが紅茶を淹れてくれて、私の前にあるローテーブルの上に置くと心休まるようなアロマな香りが鼻をかすめた。高城さんが私の横に座りる。

「君、先ほどからずっとなにか考え事をしてないか?」

「え?」

「木谷のことか?」

あぁ、高城さんってなんて察しがいいんだろう。それとも私の顔に考え中って書いてあたのかな?

私は「大丈夫です」という意味を込めて小さく笑って見せるけれど、色々なことが起こりすぎてまだ頭の処理が追いついていないみたいだ。作った笑顔もスッと消えていくのがわかる。