すると木谷さんがロビーに響き渡るくらいの大きさで声を出して笑った。その笑い声が突き刺さるように耳の奥に残る。嫌な感じだ。
「あっははは! なんだよそれ、面白い冗談だ。高城が? 小春ちゃんの結婚相手? 嘘だろ」
木谷さんの大笑いに何事かと一斉にロビーにいた人たちの視線が集まる。
「冗談なんかじゃ――」
「木谷、現実を認めたくない気持ちはわかるが、かねてより交際していた彼女にプロポーズをして正式に夫婦になったんだ。すまないな、友人なのに事後報告になってしまって」
皮肉をしたためた高城さんの言葉に木谷さんの笑いがカチンを固まった。そしてみるみるうちに眉間に皺を寄せ、表情が一変した。目が細まり冷たい光を帯びている。
「それとひとつ言い忘れたことがあったんだが……」
高城さんが思い出したかのように軽い口調で言うと、木谷さんが今度はなんだと身構えた。
「今、浅見屋は高城クラウンホテルズの傘下にある」
「なんだって?」
「浅見屋の商品をタイアップしてうちのホテル内にあるショップで提供する契約をしている。そちらが立ち退きを交渉するよりも前にな」
え? そんな契約おじいちゃんしてたっけ? 確かに私と結婚するメリットとして浅見屋と契約することだって言ってたけど……。
「あっははは! なんだよそれ、面白い冗談だ。高城が? 小春ちゃんの結婚相手? 嘘だろ」
木谷さんの大笑いに何事かと一斉にロビーにいた人たちの視線が集まる。
「冗談なんかじゃ――」
「木谷、現実を認めたくない気持ちはわかるが、かねてより交際していた彼女にプロポーズをして正式に夫婦になったんだ。すまないな、友人なのに事後報告になってしまって」
皮肉をしたためた高城さんの言葉に木谷さんの笑いがカチンを固まった。そしてみるみるうちに眉間に皺を寄せ、表情が一変した。目が細まり冷たい光を帯びている。
「それとひとつ言い忘れたことがあったんだが……」
高城さんが思い出したかのように軽い口調で言うと、木谷さんが今度はなんだと身構えた。
「今、浅見屋は高城クラウンホテルズの傘下にある」
「なんだって?」
「浅見屋の商品をタイアップしてうちのホテル内にあるショップで提供する契約をしている。そちらが立ち退きを交渉するよりも前にな」
え? そんな契約おじいちゃんしてたっけ? 確かに私と結婚するメリットとして浅見屋と契約することだって言ってたけど……。



