「あ、ご、ごめんなさい! 私、高城さんの前で他のホテルの話……」
高城さんのホテルこそ、ほかのどこより勝る一流ホテルなのに、うっかり話の流れで木谷ホステルを好評するようなことを言ってしまった。慌てて高城さんの腕の中で彼に向き直ると彼は「気にするな」とやんわり笑みを浮かべた。
本当にこの人が私の旦那様なの? 交際0日婚だけど、ずっと前から知ってるような感覚に私はどんどん高城さんの魅力に引き込まれていくのがわかった。
「ひとついいか?」
「はい」
高城さんは少し考えるような仕草をして、親指と人差し指を顎にあてがった。
「さっき君が言っていたネクタイピンのネックレスのことだが……」
「あ、あれは……すみません、変なことを言ってしまって」
もうこの話題は終わったのかと思いきや、まさか高城さんの方から蒸し返してくれなんて思わなかった。彼がなぜネクタイピンのネックレスについて尋ねてきたのかはわからない。けれど妙に引っかかっているようだ。
「実は私が大学生のときにうちの店に来た方が落とされたんだと思うんですけど、とても綺麗で……いつか返そうと思って普段ネックレスにして身に着けてたんですよ」
結局、そのネックレスが引き金となって木谷さんの機嫌を損ねてチェーンを切られてしまった。思い出すだけでも悲しくて憤りを感じる。そのことを詳しく高城さんに話したら、きっと彼は木谷さんへさらなる嫌悪感を向けるだろう。だから敢えてそのことは伏せておき、ネクタイピンのネックレスの経緯を話すと高城さんは時折驚いたり目を見開いたして意外な反応を見せた。
高城さんのホテルこそ、ほかのどこより勝る一流ホテルなのに、うっかり話の流れで木谷ホステルを好評するようなことを言ってしまった。慌てて高城さんの腕の中で彼に向き直ると彼は「気にするな」とやんわり笑みを浮かべた。
本当にこの人が私の旦那様なの? 交際0日婚だけど、ずっと前から知ってるような感覚に私はどんどん高城さんの魅力に引き込まれていくのがわかった。
「ひとついいか?」
「はい」
高城さんは少し考えるような仕草をして、親指と人差し指を顎にあてがった。
「さっき君が言っていたネクタイピンのネックレスのことだが……」
「あ、あれは……すみません、変なことを言ってしまって」
もうこの話題は終わったのかと思いきや、まさか高城さんの方から蒸し返してくれなんて思わなかった。彼がなぜネクタイピンのネックレスについて尋ねてきたのかはわからない。けれど妙に引っかかっているようだ。
「実は私が大学生のときにうちの店に来た方が落とされたんだと思うんですけど、とても綺麗で……いつか返そうと思って普段ネックレスにして身に着けてたんですよ」
結局、そのネックレスが引き金となって木谷さんの機嫌を損ねてチェーンを切られてしまった。思い出すだけでも悲しくて憤りを感じる。そのことを詳しく高城さんに話したら、きっと彼は木谷さんへさらなる嫌悪感を向けるだろう。だから敢えてそのことは伏せておき、ネクタイピンのネックレスの経緯を話すと高城さんは時折驚いたり目を見開いたして意外な反応を見せた。



