ログイン!~近くて遠い~

カタカタカタカタ
カチッカチッ
「...。よしっ。」
投稿っと...。ふと時計を見ると午前3時を回っていた。今から寝ると
「3時間だけか...」
布団に潜りアラームを設定する。
明日頑張って起きよう...彼女に...会う...から...

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「夕雅!いつまで寝てんの!今45分だよっ!」
と母親のバカデカイ声で飛び起きた俺、山野夕雅。天陰中学校の中学二年生。



えーっと...?いつもの起床時間が6時30分で?今45分...家を出るのが7時5分だから...
「ヤベェいつもの電車乗れねぇ!!!」
階段をかけ降りてパンをもそもそ食べる。
く、何故こんな急いでる時に飲み物がない...っ!
「おかんなんでもっと早く起こさねぇの?!」
「なぁんかいも起こしました!それにアンタまぁた夜中までパソコン触って。いい加減にしなさい!」
と食器洗いを再開する始末。くっそ。マジでふざけんなよっ!なんとかパンを飲み込んで急いで制服に着替える。歯磨きをしながら軽く身だしなみを整えて家を飛び出す。
「行ってきます!」
「はぁーい」



そのまま駅までダッシュ。ギリギリ滑り込んだいつもの7時13分の電車。あぶねぇ~...と思いつつ、制鞄からスマホを出す。え?校則違反?...俺は諸事情でいいんだよ。



そして、今話題のYouTubeチャンネル、
「rainbowstones」------通称レイストをつける。昨日あげたばかりの動画のチェックするためだ。そう。俺-山野夕雅はレイストに所属している。《ラピスラズリ》、《ノス》だ。主に動画編集等をしている。俺の他にあと五人いるが...紹介はあとでいっか。



『次は九十九、九十九です。お出口は左側です。』
おっ。乗り換えだ。と少し心が弾む。だって。乗り換えた先には---美少女がいた。



彼女のことは昨年から知っている。彼方環。俺と同じ中学二年生。肩ぐらいの髪を下ろして、肌は遠目で見ても分かる位滑らか。くりっとして可愛い目は手元にある英単語帳を見ている。



「...今日も可愛い」
とボソッと言う。まぁ、離れているし聞こえないだろう。
『次は野原~、野原です。えーお出口は左側です。お忘れ物が...』
プシュー
学校の最寄り駅について俺はエスカレーターに素早く乗る。後ろを振り返って見ると後から乗って来た彼女と視線が合う。びっくりして俺はとっさに前を向く。ヤベェ、今見てたの気づかれた...?



学校の最寄り駅から歩くこと約15分程度。教室にはもう2、3人ついていたが、友人が見当たらない。仕方ない。来るまでちょっと仮眠でもしよう...。そう思って机につっぷしたその時だった。
「おはよーっ!」
「あっ、環はよー。ねね昨日のドラマ見たー?」
「見たよーっ!風君カッコ良かった~!」
環だ。クラスの女子達と席に着くなり話し始めた。その横顔をじーっと見てたら、後ろから背中を軽く叩かれる。



「よっ。はよう。夕雅!」
「...はよ。優樹。」
「今日も見てんのか~?お暑いですなぁ。」



このニヤニヤにしているヤツは俺の(一応)親友の丸崎優樹だ。こいつはレイストのリーダー、《ルビー》の《むぅき》だ。ちょっとバカだけど、いいヤツだ。そして俺の良き理解者でもある。



「別に付き合ってない。ただ俺が勝手に想っているだけだ。」
「またまたぁ。」
と冷やかす優樹。...ぶん殴ってやろうか。


「おーい!二人とも相変わらず朝から元気だね!」
丸眼鏡をかけた男子と片目を隠した男子がいつの間にか自分達の後ろにいて驚く。
「依織、夜鷹はよ。」
「はよーぅ!」
「...おはよ。」


丸眼鏡の方が真田依織、片目を隠した少年が茅野灯鷹だ。二人もレイストの仲間で依織が《ダイヤモンド》の《O茶》灯鷹は、《ゴールド》の《グロウ》だ。


依織はグループのゆるふわ担当(自称)だか、動画では天然故の面白さが売りとなっている。学校でもその天然っぷりは健在だ。


灯鷹はたまに俺の動画編集を手伝ってくれたり、依織も一緒にちょっとした小説を回して書いたり、俺の良き理解者その②だ。


容姿から中二病かと思うやつもいるが、そんなことはない。絵とか小説とか、そうゆうのが好きなちょっとしたオタクだ。灯鷹よりもヤバい中二病はーーーーーーーーー




「依織ーっ!灯鷹ーっ!おはようぅー!他の皆もおはようぅー!!!」


来た。俺の知るなかでの史上最高の中二病の男。身長が高めでなかなかイケメンの部類に入る細目の男子。



それと隣にいる和やかな雰囲気を纏う可愛い感じの男子が教室に入ってくる。


細目の男子は本郷帷。俺が知るかぎりで一番の中二病だ。レイストのメンバーで、《アメジスト》の《とばり》だ。一番まともそうだか、一番のオタクであり、ギャップが凄い。



可愛い感じの男子は、近藤那由多。レイスト最強のスナイパーだ。《エメラルド》、《nayuta》。nayutaという名前を聞いたら分かるかもだが史上最年少のプロゲーマー、nayutaとは彼のことだ。



...以上がレイストのメンバーだ。俺の大切な仲間達。


再び環に視線を向ける。明るい笑顔を彼女の友達に向けてていた。...いつか俺にそんな表情見せてほしいな......なんてクラスのネクラが考えたって...意味なんて...



叶わないのに。




「夕雅~?起きたまま寝た~?」
と帷が声をかけられ、ハッとする。


「いや、俺のよく寝るけど起きたまま寝たことはないよ?」
「いや、夕雅は以外と起きたまま寝てそう」
と優樹がいう。
「おい。」



俺は、この時さな