推し活スポンサー公爵との期限付き婚約生活〜溺愛されてるようですが、すれ違っていて気付きません〜


ジョゼフの打ち合わせを終えてシューマノン子爵邸へ。
図々しいかと思いつつ、オレリアンに頼み事をしたいことを手紙で伝える。
一応、推し活のことで相談があるという内容を送った。

(図々しいかしら。でもオシカツ商会と推し活のために……!)

手紙を届けてもらうように頼んで、クロエといつも通りの日常生活を送っていく。
しかし数日経ってもオレリアンから返事はこない。

(いきなりスポンサー扱いはやっぱり失礼だったかしら……図々しかったわよね。反省しないと)

第一騎士団は相変わらず忙しいのだろう。
あの顔合わせからオレリアンと会っていないため、婚約者になってという自覚もないままだ。

(このままあっという間に一年経ちそうね)

アデールに注意をしろと言われたマリアンも特にミシュリーヌに関わってくることもなかっなた。
とはいっても公開練習がなければ、お茶会に誘われなければ顔を合わせることもない。
彼女からミシュリーヌを誘ってくることもないだろう。


そのまま一週間が過ぎ去ろうとしていた。
さすがにオレリアンからまったく連絡がないとなると、さすがに心が折れる。

(そろそろ謝罪をした方がいいかしら……)

レダー公爵家の婚約者として相応しいどころか、初めからやらかしてしまった。
事情を知っているクロエは「気にしすぎですわ」と言っていたが、ミシュリーヌは日々、落ち込んでいく。
ミシュリーヌがクロエとお茶を飲んでいると、嵐は突然やってきた。