マリアンよりも本気になったクロエの方が何をしてくるかわからないため、恐ろしいと感じる。
何よりミシュリーヌを守ろうとするクロエの本気が伺える。

それからミシュリーヌはクロエの影に隠れてはいるが、伯爵令息のジョゼフ・ディディナと事業を立ち上げて大成功を収めている。
オシカツ商会という、女心をくすぐるカラフルで可愛らしい小物を販売していた。
好きな人の肖像画やアデールがコピーするように残したリアルすぎる肖像画のようなものを貼り付けて応援グッズに変えられるのだ。
それを面白く思わない貴族たちもいるようだが、彼らの勢いは止められない。

公開練習の時に、地獄の雰囲気の第一騎士団。
マリアンの独壇場を止められるのは彼女を咎められるのは第一騎士団団長と結婚した公爵夫人か、彼女よりも家格が高い令嬢が婚約者の様子を見に来た時くらいなものだろう。

一方、第二騎士団はオシカツ商会のグッズを持って、応援を心から楽しんでいるらしい。
いつも歓声が聞こえるし、公開練習が終わった後には令嬢たちは心から楽しそうな笑顔を浮かべながら出てくるのだ。
皆、仲が良さそうに話しているのを見ると羨ましい。
そのおかげなのかは知らないが、第二騎士団の活躍は目覚ましいもので、次々と成果を上げているそうだ。