推し活スポンサー公爵との期限付き婚約生活〜溺愛されてるようですが、すれ違っていて気付きません〜

それを可能とするジョゼフの素晴らしすぎる魔法。

最初、ミシュリーヌがこういうものが欲しいと提案した時はジョゼフに嫌な顔をされた。
しかしミシュリーヌの熱意に押されたのか話を聞いてくれたのだ。
けれど興味を引かれたのかミシュリーヌの話を聞いてが望むものを形にしてくれた天才である。

缶バッチは作れないため、白い布にたくさん転写してもらい大きなボタンで代用。透けるバックに敷き詰めて誰のファンかをアピール。
アクリルスタンドやキーホルダーはガラスを代用。
それにも転写魔法はかかせない。
ミシュリーヌのアイディアを元にアデールも推し活グッツの販売で大儲け。

もちろん本人への許可は忘れてはいない。
大半の第二騎士団の令息たちはオッケーを出してくれた。
彼らは邪魔にならない程度にしてくれれば問題ないと言ってくれたのだ。
騎士たちも国民たちからの支持で評価も変わるため、取り入れて損はないと判断したのだろう。

推し活グッズの開発は資金難で没落しかけていたティティナ伯爵家を救うほどの活躍ぶりだ。
暇を持て余していた貴族の令嬢や夫人に刺さったことも喜ばしいだろう。
ジョゼフはティティナ伯爵家の嫡男だった。
今まで魔法のことで周囲から馬鹿にされていたジョゼフ。
ミシュリーヌとの商会を立ち上げたことをきっかけに人生が大きく変わった。

その商会というのがオシカツ商会だ。
もちろん名前はミシュリーヌが付けた。
オシカツ商会では名前の通り、ミシュリーヌが考えてジョゼフが作り上げたこの世界で唯一無二である推し活グッズを販売している。