オレリアンは真剣にミシュリーヌの言葉を聞いて頷いた。
「わかった。君に想い人がいるのは理解した」
「えっとですね、想い人ではなく……」
オレリアンの言葉から、いまいち推し活について伝わっていないことがわかる。
しかしミシュリーヌが説明する前に、オレリアンは衝撃的な言葉を口にする。
「オシカツは君の好きにしてもらっていい。そのために手伝えることはしよう。資金が必要ならば好きに使ってくれていい」
「──ッ!?」
ミシュリーヌは予想もしない言葉に口元を押さえていた。
オレリアンは社交も最低限でよく、婚約者としての働きも期待してないという。
それなのにミシュリーヌの推し活を手伝い、お金は好きに使っていいと言った。
(も、もしかしてこれはすごい提案なのではっ!? オレリアン様は誠実でいい方ね!)
『間違えた』という失礼な言葉もすっかり忘れていた。
というよりむしろ逆に最高とすら思っていた。
あっさりと手のひらを返したミシュリーヌは喜びからその辺を飛び回りたい気分だ。
(こんなに素敵な婚約は他にないわね。なんて幸せなのかしら……!)



