「じゃあ、なれよう」 再び奏人と手が繋がれた。 手のひらから順に熱が全身に回ってる感じがする。 「毎回この反応してたら疲れるぞ。」 「しょ、しょうがないじゃん。 慣れてないし。」 恥ずかしくて俯くわたしを、「こっち向いて」って上を向かす。 そしたらあまりに真剣な瞳で見てたから心臓がキュってなった。 「いっぱい考えたんだよね。」 「な、何を??」 「みのりをヒロインにする方法。」 「…………」 思ってもみない回答に言葉を失った。