「で、でも。こんなの胸張って、わたしは奏人の彼女です!!ヒロインです!!なんて言えない。」
「じゃあ直接聞いちゃえばいいじゃん。」
そんな簡単によく言うよ。
好きって思うのと伝えるのでは全然違うんだからね!!
「わたし、彼女かな?」なんて聞くのなんてレベルMAXでしょ!
そんなこんな話していたら、遠くからザワザワしだすのを感じる。
もう慣れたこの感覚。奏人が来るんだ。
少ししたら見えてくる姿。
相変わらずイヤホンで周りなんて寄せ付けマセーン、て感じで。
周りのちはほやする女の子なんて眼中なし。
こんなに疎外感あるのに、こんなに周りの人を集めるなるなんてさすが奏人だよ。
「ほれ、正ヒロインさん。
お決まりのあれどうぞ。」
「なんか、変な感じ……。」



