でも間に合うわけなんてなくて。 ぶつかる……!!! バン!!! 身構えたとき、私の体をふわりと包む香りが香って、痛みはなかった。 でも、すっごい痛そうな音はなっている。 この匂い。まさか……。 「奏人!!!」 そっと目を開ければ目の前に。 息を切らして汗を流している奏人がいた。 「だっ、だいじょ…………わぁ!!!」 わたしが言葉を言い終わる前に、ふわっと体が浮いた。