「奏人!!剥がしなさい!!」
わたしが二人の間に無理やり入ったとき、わたしを見た奏人がきまり悪そうに手を離した。
そして。
「守れなかった……。
みのりがこいつらに虐められてたのに、気づけなかった……。
ごめん、ごめんね。みのり。」
そう言いながら、奏人はわたしのことをぎゅうぎゅうに抱きしめて泣いていた。
あの日から、わたしも奏人も1歩成長したと思う。
人に頼ることと愛おしさを学んだんだ。
✩.*˚
「まぁー、もし振られても抱きしめてやるから」
「振られる前提なのおやめなさい」
わたしはあの時決めたの。
わたしの奏人の隣にいるのは私だって。
わたし以外似合わないんだって。



