わたし、一ノ瀬みのりと白石奏人が出会ったのは小学一年生の頃。
たまたま入学式初日にわたしの隣を座っていたのが奏人だった。
少し人見知りをしていて、喋らない奏人に独り言でもいうみたいにずっと話しかけて。
気がついたら仲良しになっていた。
そんな中、小学5年生のとき。
「みのりちゃん、奏人くんのこと好きでしょ?」
そんな話が突然広まった。
好きじゃない!!
なんて言えなかった。
当時は恋愛的な好きはなかったけど、ここで好きじゃないなんて言ったら奏人が傷つくかも、なんて思って。
「否定しないんだ。好きなんだ。」
「…………。」
「わたしが奏人くんのこと好きなの知ってたよね。最低だよ」
そんな言葉からちょっとしたいじめが始まったんだよ。



