女の子はみーんな物語のヒロイン。



その物語には当たり前のようにヒーローがいて




わたくし、高校2年生。


一ノ瀬みのりのヒーローは………





「かーなーとーー!!」




腕をいっぱいに広げて大きく手を振る向こうにいる一人の男の子。


少しだるそうにイヤホンをはめていて


でもわたしが名前を呼ぶと、ぱぁっと明るい笑顔を見せてくれる。



イヤホンを外す姿さえかっこよくて。




「みのり!」




そう名前で呼んでくれる。



私の物語のヒーローは




白石奏人(しらいし かなと)




そして私は奏人のヒロインです!