「ネフ、仲良くしようね。まずは宮のこと案内するから」
シオンが目を細め、私の腕を離した。
そして、どこからか紙を取り出す。
地図・・・?
「今いるここが『宵月宮』。ここにはシル様の執務室と寝室、あと、国王陛下用の応接間と、宵月用の会議室があるよ」
へぇ・・・あの冷たげな見た目のお兄様が弟に会いに来るんだ。
「じゃあ、ここに乗って」
指示されたところには、金色の紋が描かれていた。
転移魔方陣・・・かな。
そこに乗ると、またぐにゃりと視界がゆがみ、一瞬で見えるものが変わった。
「緑・・・」
「そう。ここは『風詠宮』。緑を象徴する宮だよ。ここでは、魔術の訓練をする。いくら魔術ぶっ放しても壊れないくらいには、補強魔法がかけられてる」
緑の壁に、緑の照明。
緑のカーペットに、緑の扉に、緑のカーテン。
全部が緑だ。
しかも濃い緑ではなく、水で薄められたような、薄い緑色だ。
「極力外に姿が見られたらいけないから、宮の行き来は魔法陣か転移魔法使ってね。俺たちと本当のシル様の存在を知ってるのは、国王陛下と、宰相と、一部の大臣だけだからね」
あぁ、たしかにシル様が所属してる騎士団では、本当の身分は明かしてないだろうし。
「覚えた?次行くよ」
また魔法陣で移動し、次は緑から、青を足したような緑になった。
「ここは『翠隠宮』。研究所みたいなものだよ。錬金術、毒、幻惑・・・ぜんぶ試せる宮になってるよ。核もここで作れるし、実験もできるよ。毒と幻惑に関しては、人間型魔物を召喚すれば、人間にやった時と同じ効果が得られる」
この宮では、さっきまで薄い緑だったものが、翡翠色になっていた。
「どれだけ爆発しても、絶対に大丈夫だから遠慮しないでね」
シオンがそう言うと、後ろからラグトが出てきた。
「ねぇ、ちょっとズルいよ。俺だって案内したい!」
「・・・そうだね。じゃあ次はラグトに任せるよ」
シオンは呆れたようにラグトを見つめた後、諦めたようにラグトに立ち位置を譲った。
「よし、じゃあ行こ!ネフ、次は『夢路宮』だよ!」
手を引かれるまま、また転移し、次の宮に連れていかれる。
「ほら、ここの色可愛いでしょ?夢の色!」
ピンクから紫へのグラデーション。
たしかに夢っぽい感じはするかも(?)だけど、私は夢を見たことがないからなぁ。
「ここは宵月の寮だね。部屋ならめっちゃ余ってるし、全部部屋のデザインは違うから、好きなの選ぼうね!」
「うん」
部屋、かぁ・・・。
部屋にあまりいい思い出はない。
いや、悪い思い出もないんだけど。
シオンが目を細め、私の腕を離した。
そして、どこからか紙を取り出す。
地図・・・?
「今いるここが『宵月宮』。ここにはシル様の執務室と寝室、あと、国王陛下用の応接間と、宵月用の会議室があるよ」
へぇ・・・あの冷たげな見た目のお兄様が弟に会いに来るんだ。
「じゃあ、ここに乗って」
指示されたところには、金色の紋が描かれていた。
転移魔方陣・・・かな。
そこに乗ると、またぐにゃりと視界がゆがみ、一瞬で見えるものが変わった。
「緑・・・」
「そう。ここは『風詠宮』。緑を象徴する宮だよ。ここでは、魔術の訓練をする。いくら魔術ぶっ放しても壊れないくらいには、補強魔法がかけられてる」
緑の壁に、緑の照明。
緑のカーペットに、緑の扉に、緑のカーテン。
全部が緑だ。
しかも濃い緑ではなく、水で薄められたような、薄い緑色だ。
「極力外に姿が見られたらいけないから、宮の行き来は魔法陣か転移魔法使ってね。俺たちと本当のシル様の存在を知ってるのは、国王陛下と、宰相と、一部の大臣だけだからね」
あぁ、たしかにシル様が所属してる騎士団では、本当の身分は明かしてないだろうし。
「覚えた?次行くよ」
また魔法陣で移動し、次は緑から、青を足したような緑になった。
「ここは『翠隠宮』。研究所みたいなものだよ。錬金術、毒、幻惑・・・ぜんぶ試せる宮になってるよ。核もここで作れるし、実験もできるよ。毒と幻惑に関しては、人間型魔物を召喚すれば、人間にやった時と同じ効果が得られる」
この宮では、さっきまで薄い緑だったものが、翡翠色になっていた。
「どれだけ爆発しても、絶対に大丈夫だから遠慮しないでね」
シオンがそう言うと、後ろからラグトが出てきた。
「ねぇ、ちょっとズルいよ。俺だって案内したい!」
「・・・そうだね。じゃあ次はラグトに任せるよ」
シオンは呆れたようにラグトを見つめた後、諦めたようにラグトに立ち位置を譲った。
「よし、じゃあ行こ!ネフ、次は『夢路宮』だよ!」
手を引かれるまま、また転移し、次の宮に連れていかれる。
「ほら、ここの色可愛いでしょ?夢の色!」
ピンクから紫へのグラデーション。
たしかに夢っぽい感じはするかも(?)だけど、私は夢を見たことがないからなぁ。
「ここは宵月の寮だね。部屋ならめっちゃ余ってるし、全部部屋のデザインは違うから、好きなの選ぼうね!」
「うん」
部屋、かぁ・・・。
部屋にあまりいい思い出はない。
いや、悪い思い出もないんだけど。



