俺の痛みに金を払え

その夜安全ピンで
口と鼻に穴をあけ更に耳にも4個穴をあけた。
痛みが徐々に気持ちを落ち着かせてくれる。

俺はケンに電話をした。

俺:ケンの短ランとボンタンわどこで買ったん?

ケン:市内の山田屋よ!
狂いも着るんか?

俺:ボンタンは下がしまっとるけ
あんま好きやないんよな。
短ランは欲しいけど

ケン:ならバナナズボンわどーや?
俺ボンタンしかはかんけ
短ランとセットで俺のやるわい!
それと今日のコンクールの事は気にすんなよ。
お前は最高やったし
お前らの学校が最優秀やわい。

俺:うんきいたよ。
ほんとにくれるん?

ケン:俺が嘘言うか?
嘘なら指でもなんでも詰めたら。

俺:ありがとう
ケンは優しい兄ちゃんや
大事にする

ケン:今度持っていくわい
それまで我慢しとけよ

俺:うん、ありがとう

ケンに電話をかけ終わり
俺は大手前学園が気になり
その日1人で街へいき
目的地付近についた。

単車のエンジン音と共に
深夜の街に響く笑い声

日照カラーの見覚えのある単車があった。
最初は喧嘩し、助けられたヤンキーの単車だ。

俺は覚悟を決め、バスターミナルにいった。

入り口付近にみゆきとかなこが偶然座っておりみゆきが抱きついてきた。

みゆき:やっぱきたんや
先輩らにウチが紹介する

と言いみゆきは奥に行き
神楽メンバーをつれてきた。

金髪のヤンキー10人と
ギャル5人がきた。

俺を助けてくれたヤンキーが

ヤンキー:くるとおもったわい
俺、りゅうと
16歳

と握手を求めてきた。

俺:この前は助けてくれてありがとう

がっちりお互いの手を握り握手した。

りゅうと:たけしさん
こいつです
前話した気合い入っとる中坊わ

頭に俺の話しをしてたらしく
殴られずにすんで内心安心した。


たけし:名前わ?
神楽に入りたかったらいつでも言え
強制はせんから
みんな仲良くやっとるで
りゅうとが認めたなら間違いねーやろけ
神楽メンバーにあったら挨拶だけはしろよ

と気合い入りまくった
総長らしき人物が出迎えてくれて
神楽メンバーと話しをしたり
朝までたむろした。

俺はその日初めて400ccの族車を目の当たりにし少し興奮を覚えた。

キュルキュルキュル
ウォンウォンと甲高いマフラー音。

その日は暴走しなかったが
俺も乗ろうと俺は思った。

初めての年が離れたヤンキーと
ギャルと長時間喋ったりし、俺は少しだけ
居場所を見つけた様な気がした。