俺の痛みに金を払え

丁度よく音楽の授業にまにあった。

直樹:お、狂くんきてくれたん?
俺らも今から練習やけ一緒行こうや

俺:うん

俺らは音楽室に入り
再び合唱の練習をした。
不思議と合唱が上手くなってるようなが
気がした。

俺のピアノのメロディに
力強い合唱

この狭い学校で
俺らの合唱は
生き生きと音の輪を広げていった。

音楽が終わり
俺は給食を食べて
ギターの練習をした。

何回も何回も弾いての繰り返しだ
しかし一向にうまくならない
俺は苛立ち
次はドラムを叩いた。

エイトビートを叩くなり
独学な叩き方をした
それはYOSHIKIの真似事で
激しく叩いたのだ。

ガラガラ教室に
校長がやってきた。

校長:合唱はうまくなってるね
それに狂くんのピアノの音色も心地よいよ

俺:ありがとうございます

校長:今のドラムの叩き方も
激しくて先生は好きだな

俺:今のは遊びで適当なんです

校長:狂くんは音楽の才能があるんじゃないか?
先生が教室に来たのは
ぜひこのcdを狂くんに聞いてほしかったからだ

一枚のcdを校長からかりた

校長:聞き終わったら
ぜひ感想を教えてほしいと呟き
音楽室をあとにした。

俺はジャケットを見て
THE BEATLES
あー昔のバンドがと思い
教室に戻りcdをカバンに入れた。

その日は水曜日で
この前としと約束した日だ。

放課後合流し
俺らは裏山にいった。

俺が覚えてる直子ちゃんわ
小学校迄で
眼鏡に地味なタイプだったが
中2にもなると人は垢抜ける。

眼鏡を外しコンタクトに切り替えて
黒髪が似合うお姉さんと変貌していたのだ。

とし:俺たち向こうおるわ
としとあゆみちゃんは
俺達を二人きりにさせた。

俺たちは沈黙が続き
気まずい空気が流れていった。

俺は勇気を振り絞って

俺:コンタクトにかえたんだね?
似合ってるよ

直子:ほんと?嬉しい

その言葉をきっかけに
会話が弾み出した。

直子:狂くんて見た目怖いのに
優しくてかっこいいとこあるよね
ピアノも狂くんが弾いてるんでしょ?

俺:俺こわい?
ピアノは俺が弾いてる
学校には毎日行けないけど
クラスの奴と合唱コンクールでるときめたから俺コンクールまで頑張るんだ

直子:素敵だね
私もピアノ弾くから
今度狂くんの弾く姿みたいな

俺:今度昼休み弾くから
なんか好きな曲あったら弾いてあげれるよ

直子:え?
嬉しいな
好きな曲あるから楽譜もっていくね

俺:うん
いいよ
でもあまり難しいのわやめてね笑

直子:わかってるよ

一時間くらい二人で話して
としとあゆみちゃんがニヤニヤしながら
やってきた

とし:さぁ帰りますかな
部活も休みやし
今日はのんびりしよう

あゆみ:そうだね
帰ろう

俺たちは別れ
そのままとしの家へ行った。

とし:今度さお前に紹介したい
俺の兄弟がおるんやけど

俺:ん?兄弟?
お前姉ちゃんだけじゃなかったん

とし:いや血は繋がってない
俺の幼なじみよ

俺:あーそーゆ事ね
どんな人なん?

とし:お前あったらビビるよ
幼稚園まで一緒で
弥生に引っ越したケンって奴よ
バリバリヤンキーやけ

俺:そうなん
まぁとしの兄弟なら
俺の兄弟にもなるわな

とし:そーゆーことよ
電話でよくお前の話しきかすんやけど
ケンがあってみたいとよ

俺:どんな話ししとん?

とし:髪が真っ赤っのバリバリヤンキーがおるって笑

俺:やめてくれ
俺はヤンキーじゃねぇしな

とし:まぁ近いウチ3人で遊ぼうや

俺:いいね

とりあえず決まったら言うわな
俺はとしの家を出て
自宅へ戻った。