俺の痛みに金を払え

次の日は学校を休んだ

じーちゃん家へ行くと

じーちゃん:お、これは
頭が賑やかになったの

俺:昨日染めた
所でさ中学生でもできるバイトないかな?

じーちゃん:何か欲しいものでもあるんか?

俺:いや、学校行かん日暇やし
バイトしたいんよな

じーちゃん:バイトかぁ
じーちゃんの山と畑の手伝いするか?

俺:月9千円稼ぎたいんよな

じーちゃん:じーちゃんの仕事を手伝いな

俺:うーん

じーちゃん:なんか腑に落ちてないの
畑仕事は嫌か?

俺:そーゆ訳じゃなく
言ってくれれば手伝いなんか無料でするし
他で稼ぎたいんよな

じーちゃん:そうか
それなら新聞の集金があるぞ
この部落は年寄りが多いから
中学生になったら新聞屋の集金の手伝いで
9千円くらいなるじゃろ?
話しきいてみてあげようか?

俺:うん
お願い
あ、手伝いあったらいつでも言ってな
金はいらんけ

じーちゃん:ありがとう

俺は自宅に戻った。
何故9千円を稼ごうと思ったかわかる人はいるだろうか?

一日300円の給食費を払う為だ。
休み関係なく一律9千円だから

俺は誰にも頼りたくない気持ちと
おんぶに抱っこは嫌だったからだ。

自宅に戻り珍しく姉がいた

姉:お前xすきなん?

俺:好きや

姉:このバンド聞いてみん

無造作に投げつけられた
そこには一本のビデオテープがあった

ビデオテープの箱には
3人の男性の姿が映っており

Hi-STANDARDと書いてある。

ビデオをつけ俺は映像をみた。
アングリーファーストからはじまる
pvにLive映像。

これまた俺の中に衝撃が走った
v系とは違い
キャッチーなメロディに
力強いボーカル

俺:めっちゃかっけーやん
なんてバンドなん?

姉:姉もテレビの前へ座り
ハイスタンダードや
メロコアってジャンルよ

俺:メロコア
ハイスタ
その日は姉と音楽について話した

姉:他にも、黒夢ってバンドやったり
かっこいいバンド沢山おるしな

俺:そうなんや
お前音楽すきやったんやな

姉:そうよ
田舎はすることないから音楽が友達や

俺は久しぶり姉と会話した。

俺:またかっこいいバンドあったら
教えてな

姉:わかったよ

俺はその後
久しぶりにテーションが上がっていた。

兄弟らしい会話をしたからだ
久しぶりに家族と喋った。

その日はそのまま家で寝て
朝早くじーちゃん家へむかった。