学校も卒業式の練習にはいった。
何処か現実を受け止められなかった。


家の机の整理をしていたら
運動会にもらったかおりからの手紙がでてきた。

俺はずっと忘れてしまっていた。
中身をみると

先輩のこと好きになりました
よければ
卒業式迄に先輩と2人で遊びたいです。
と書かれた内容だった。

かおりは可愛らしく
ちょっと大人ぽかった。

ただ話した記憶もあまりなく
反応に俺は困っていた。

卒業式も終わり
悲しみに満ちている
俺たちに担任が最後食事に行こうと
親も含めて誘ってくれた。

卒業式では
下級生から多くの花束や手紙をもらい
その中にかおりがいた。

かおりは俺に近づき

かおり:先輩今日時間ありますか?

俺:今日みんなでご飯いくからなー
夕方5時までなら大丈夫よ

かおり:じゃあ先輩
学校終わったら学校へきてくれませんか?
渡したいものがあります。

俺:わかった
いいよ
30分後にはこれるから
かおりちゃんも気をつけておいでね

かおり:ありがとございます

俺は自宅へ戻り再度学校へ行った。

ブランコでまつかおりがいた

俺:ごめん待った?

かおり:あ、私も今来ました

俺:渡したいものって?

かおり:これです

かおりのかおは赤くなった

手編みのミサンガだった

俺:かわいいね
かおりちゃん編んだの?

かおり:あ、はい
先輩いつも黒のブレスレットつけてるから
先輩につけてもらえるかなと思って作りました。

俺:ありがとね
大切にするよ
せっかくだからかおりちゃんが結んでよ

かおりは無言のまま赤面しながら
ぎこちなくミサンガを俺の腕につけてくれた。

俺:もっときつくがいいな

かおり:痛くないですか?

俺:ん大丈夫
せっかく編んでもらったんだから
離れない様にきつく
ずっと一緒がいいじゃん

かおりは赤面していた。

俺:俺のブレスレットもあげるよ
大切にしてね

かおり:いいんですか?
ありがとうございます。
絶対大切にします。

俺とかおりは初めてちゃんとした会話をした。

かおり:先輩は好きな人いるんですか?

俺:好きな人ね
んーいないかな

かおり:私は先輩にとってどんな存在ですか?

俺:難しい質問やな笑
けど、かわいくていい子だと思うよ

かおり:先輩、付き合ってほしいです
かおりは早口で俺に言った

俺:今日で小学生も終わり
あえなくなるから
中学生になってかおりちゃんが
まだ俺の事いいなと思ったら
その時一緒にまた話そう

かおり:わ、わかりました

俺:そろそろ家戻るね
のりゆき、健太郎、翔平によろしくな
中学校で待ってるからって伝えてな

かおり:はい
必ず伝えます。

俺:じゃあ帰ろうか

かおり:あ、最後に
お願いがあります

俺:ん?なに?

かおり:一緒にタイムカプセル埋めてほしいです。
17歳の今日一緒に掘りにきてほしいです。

俺:なんで17さい?
まぁいいよ
何書くの?

かおりは相合傘をかみに書き
おれの名前を日付入りで書いた。
俺はかおりの名前を書いた。
手紙と謎の小さな紙袋も一緒だった。

俺:何処に埋める?

かおり:裏山のとこなら誰にもバレないと思います

俺:そうやな

俺は穴を掘り
タイムカプセルを埋めた。

目印に
大きな岩をその上においた。

俺:これでバッチリやな

かおり:ありがとうございます

俺らはグランドに移り

俺:じゃ帰ろうか

かおり:先輩!!

といい
ほっぺに軽くキスをして走って帰って行った。

俺は空を見上げながら
小学校を後にした。