運動会が終わり
次は修学旅行で頭がいっぱいだった。

行き先は熊本だ!
三井グリーンランド
猿回し
沢山の楽しみが待っていた。

俺は登校拒否をしていた時期が
なかったかの様に
クラスの中心
いや、学校の中心へとなっていた。


家庭はと言うと姉の素行も酷くなり
母親に家庭内暴力を振るうようになっていった。
家庭内暴力は元々は父親が母親に振っており
俺は泣きながら母親を守っていた記憶がある。

そんな父親もおらず
姉の非行は加速していった。

姉はじーちゃんばあちゃんとも喧嘩をする様になり
母親の居場所はなくなっていた。

俺は俺で姉と距離をあけ
会話する事もなく
母親を支えていた。

学校も毎日行き
毎日の様に直樹と遊んでいた。

小学生も終わりに近づき
冬休みにはいった。

冬休みは親父が出稼ぎから帰ってきており
家族で外食やボーリングやテーマパークへ出かけた。
姉も親父の前では猫を被っていた。
親父はキレたら容赦なく暴力を振るう大人だからだ。

ボーリングでとった
家族4人のプリクラが
人生で最後となる家族写真だ。

プリクラだけ見ると
幸せな家族団欒にしかみえない。

この時期が人生の第一幸せ期だとも
知らずに俺は
この先に待ち受ける不幸の道を歩く事になる。