桐君はお兄ちゃんじゃない

 どうしましょう……!

 つい、夢中になって……!

 楓果も嫌だったんじゃ……。


「ふふっ」


 そんな私に聞こえたのは、小鳥のさえずりのような笑い声。


「帰ろう、お姉ちゃん」

「そうだね。楓果。……まだ、映画しか見てないけど」

「あははっ」


 よかった……楓果と仲良くなれて。

 これも、お母さんのおかげです……!

 あ、桐君、出番無かったですけど、大丈夫でしょうか?

 なんて、心配してるふりしながら、今は楓果のことで、頭がいっぱいでした。