桐君はお兄ちゃんじゃない

 いや、何が、なんて、聞かなくても分かるんですけど……。

 私が悶々としている間に、私の前に跪いた桐君。

 な、何してるんですか……!

 そのまま私の手を取って、軽くキスをした。

 き、ききき、桐君っ……!

 どうしましょう?

 びょ、病気でしょうか?

 桐君が距離感バグ症候群を起こしています……!


「楓莉が好きです。俺と付き合ってください」

 
 そんな、脳みそ大混乱の私の耳に届いたのは、桐君の甘い言葉。

 ド、ドストレート告白……。


「あのさ……、そんなに見つめないで。返事は?」

「は、はい!もちろん……!」


 あっ……!

 勢いで返事をしてしまいました……。