桐君はお兄ちゃんじゃない


「あなたが暗闇で震えているとき、寄り添ってあげたい。

 取るに足らない小さな光でも、あなたの足元を照らしてあげたい。
 

 あなたにとって、光が眩しすぎるとき、その光を遮ってあげたい。

 あなたが光を浴びたいというまで、傍にいてあげたい。


 あなたが泣きたいときは、一緒に泣いてあげたい。


 そして涙が枯れたら、一緒に笑い合いたい……。


 そうやって、あなたに小さな優しさを与えられる人に、私はなりたいんです」


 はっ……!

 どうしましょう、言ってから恥ずかしくなってきました。

 桐君も、きっと引いて……。


「ふはっ……」


 わ、笑っている……。

 いや、「こいつやばいじゃん」って意味で笑っている……?