桐君はお兄ちゃんじゃない

 ……いや、もしかしたら、あそこに……。

 そうです……!何で今まで思いつかなかったのでしょう……?

 そうと決まったら、行ってみるしかありません……!


「ん?三澄さん、元気になったみたいだね」

「え、そうですか?」


 まあ、学校が終わってからですが……。


  *****


 き、来てしまいました……。

 いや、以前もここに来ようとしていたので、別に……というわけにはいきませんよね。

 目の前には、今はもう使われていない、業務用のボロボロの倉庫。


「え、マジで?」

「ねえ、誰か酒持ってねえ?」

「うわ、煙草くせー!」


 ひっ……!

 既に、大きな声が聞こえてきます……!