桐君はお兄ちゃんじゃない

「お!マジじゃん!」

「1人で何してんの?俺らと一緒に遊ぼーよー」


 あ……終わりました。

 私が顔を真っ青にしてる間に、どんどん詰め寄ってくる男の人たち。


「うお!近くで見るとマジで可愛い!」

「えー、俺がもらいたーい」

「はー?抜け駆けずりーだろ!」


 いつの間にか、目の前で話し始めてしまいました。

 か、完全に目をつけられたようです。

 お母さん、迷惑ばかりかけてすみませんでした。
 お相手の人と、今度こそ幸せになってください……。


「……おい。何してんの?」

「え?」


 どこか聞き覚えのある低い声に、驚いて顔を上げました。

 え、綾瀬君……?