桐君はお兄ちゃんじゃない

〈ガタンッ〉


「えっ……」


 気づいた時にはもう遅く……資料室の上に置いてあった荷物が落ちそうになって……。

 あ、これ、痛いやつだ……。

 反応が遅れた……。

 頭は守らないと……。

 ……と思っていたのですが、予想していた衝撃は来ず、代わりにドアップで香坂君の顔が。


「あっぶね……」


 さすが【陽】の人間……ここまで立ち回りが完璧とは……。

 ではなく……!


「ごめんなさい……!ぼーっとしてて……大丈夫ですか……?」

「はは、大袈裟だって!それに、ギリ落ちてこなかったから、頭にも当たってないよ?」

「え……」


 あ、本当だ……。

 香坂君の手が、しっかりと落ちそうな荷物を押さえていました。