桐君はお兄ちゃんじゃない

 た、助かりました……。

 こ、香坂君……神じゃないでしょうか……!

 ぞろぞろと自分の席に戻っていくみんな。

 桐君は最後まで不服そうでしたけど……。

 何とか、この平穏(ぼっちライフ)が守られますように……!


 この時の私は、この願いが呆気なく打ち砕かれることになるとは、思いもしなかったのでした……。


  *****


「三澄さん、日誌書いといたよ」

「あ、ありがとうございます」


 香坂君が転入してきて一週間。

 運がいいのか悪いのか、香坂君と同じ日に日直になってしまいました。

 あ、ちなみに、この前話しかけてきたのは、次の授業の教科書の範囲を聞きたかったからだそうです。

 真面目というかなんというか……【陽】の人間は一味違いますね……。

 桐君は……よく分かりませんけど……。


「あ、あとこの資料持っていくだけですね」