桐君はお兄ちゃんじゃない

 少し緊張した様子で、まっすぐに私を見るお母さんの顔。
 『再婚する』といったお母さんは、今までで一番、幸せそうでした。

 私といたどんな時よりも、ずっと……。


「うっ……」


 暗いことを考えていると、お腹が痛くなってきました。

 早く買い物を済ませて、帰ろう……。


「ぎゃはは!」

「それ、マジやばいってー!」


 20代前半から後半、男の人の声に、ビクッと肩が震えます。

 も、もしかして……。

 後ろを振り返ると、予想通り、いかにもガラの悪い男の人たちがわんさかと歩いていました。

 い、一番関わりたくない人種っ……。

 ど、どうしましょう……?
 とにかく、早く帰らないと……!

 と、思っていたのですが……。


「あれ、君、可愛くない?」