桐君はお兄ちゃんじゃない

「待って……」

「何ですか?」


 まだ、何かあるのでしょうか?

 あ、ゼリー欲しいとか?それならいいですけど……。


「楓莉、食べさせて」

「……え?」


 私の言葉に、むっとした表情の綾瀬君。

 突然、何を言い出すんですか……。

 というか、【楓莉】って、あの夜回り事件以来じゃないですか……。


「体だるいし、力入んない……」

「……」


 いや、そんな可愛く言われても……可愛いですけど。

 でも……。


「……本当に、食べられないんですか?」

「ん……」