桐君はお兄ちゃんじゃない

 でも、ちょっと、体力が……持ちません。

 日頃の運動不足のせいでしょうか……?

 帰宅部には難しいようですね……。


「でさー、そん時に桐がー……」

「は?マジで?勿体ないことしたなー……」


 ん?この時間帯ガン無視の大きな声、聞いたことあるような……。

 というか、今、「桐」と聞こえたような……。

 いや、違うかもしれないけど、そうかもしれないですよね?一応……。

 恐る恐る振り返ると、やっぱり……。

 綾瀬君……。

 この前、見た人たちだけじゃなく、また、別の人たちもいて、ものすごい大人数でこちらに向かってきています。

 いや、さすがに、これ……迫力が……。


「ん?あれ!そう、あんな子!」

「あ、本当だ。似てる……ん!?」

「え、待ってこれ。本物じゃね?」

「マジじゃん!えー、何?また遊びに来てくれたの?」