何かの動きのヒントをもらえるやも、と塀に隠れながら近づけば案の定、やんのかやらないのか、っていうにらみあいだった。
──五人対八人、か。実力によっては全然ひっくり返せる人数差だね。
ぬすめる動きだったらメモしとかなきゃ。
スマホ、スマホ──
「……おいお前、そこでこそこそなにしてんだ」
あ……これは、メモ以前にのぞいてたのがバレたっていう……。
ああっ、全員私の方見てる。
これじゃ全然、見学どころじゃなくなっちゃったよ。
それに、この空気……私もまざるハメになる展開だよね、間違いなく。
……ほら。思った通り。
見た目だけで私に勝てると判断した十二人が、指を鳴らしだした。
ちらりとスマホの時間を見れば、合宿所に着くのはおくれそう。というよりおくれる。
一言でもメッセージを送れたらいいんだけど、ちょっと無理そう。
でもまぁ、勝利数を稼ぐにはいいってことで。



