漫画やアニメがバイブルとは言ったけど、それはあくまで、流れを知るため。
パンチの軌道とか、蹴りの避け方とか、どんな攻撃をされたら、どんな風に避けたらいいのかを学んでいた。
出来るならなるべく、傷付けない喧嘩をすることが私のモットーだから。
「──でさ、こんな感じのペンダントを持ってる人知らない?」
ヘロヘロになった子たちに聞いて回るも『わかりません』とだけ返ってきた。
仕方なくまたね、と手を振れば、ぎこちなく返されたのは意外だった。
……ちょっと嬉しいよね。振り返してもらえるのって。振らなさそうだから余計に。
「……今日の行きではこんなもんかな。誰か一人くらいなにかしら見かけたりしてくれてるとありがたいんだけどな」
一応行く時間はグループチャットの方で伝えてはいるけど、誰がいるのか分からない合宿所へと、道を正した。……だけど、遠くの方に道路のど真ん中で鉢合わせしたのか、不良くんたち同士のにらみあう姿があって。
「こ、これはまたもついてる」
見学だ見学!



