登校早々、いつも一番乗りに来ている親友の有里翠花が自身の席で泣いてるのを見て、私は目を見開いた。
他には誰もいない教室で泣いていた翠花のもとへ走り、そばでしゃがむ。
翠花は美人で長いブロンドの髪の持ち主で中学生とは思えないほど大人びていている。日替わりのカチューシャがとても似合っていて笑顔も可愛く、私の大事な友達。そして親友だ。
……でも、今は可愛い笑顔ではなく、泣いてうつむく顔をのぞき込むことになった。
「……一体何があったの?」
私の知る翠花は、ちょっとやそっとのことでこんなに泣いたりはしない。我慢強さをもってる。
……なのに、ぼろぼろとこぼれる涙は止まりそうにない。
「ゆっくりでいいから話してくれる?」
膝に置かれていた翠花の手を握りながらたずねれば、涙を拭いながら頷いてくれた。



