「ペンダントは必ず取り返すから。もうすぐ夏休みに入るし、待っててくれるとありがたいなって、思ってるんだけど……」
ほおをかきながら伝えると、うつむきながら翠花はそっと私の手を両手で包み込む。
「翠花?」
「……ごめんなさい。あたしが取られてしまったばかりに、一悠に迷惑を──」
「違う」
「え?」
「迷惑なんて、これっぽっちも思ってないよ。私が取ったやつを見つけたいだけ。これは私のエゴなんだ。……だから、どうかそんな顔しないで?」
「一悠は……あの頃からずっと、強くて優しいね」
ゆっくりと私の手を離して、翠花は一歩下がった。
「ペンダント、よろしくお願いします」
深々と頭を下げて。
親しき仲にも礼儀あり、とはこういうことなんだろう。
「……任せといて」
翠花にたくされた気持ちを胸に、やってやろうじゃないか。



