男装バレしてないのに距離はバグってます



……ユーザー名、どうしよう。

んー、と悩んでいれば不意に向かい側の涼くんと目が合う。すぐにそらされたけどね。

「……別にフルネームとか本名を入れなくとも、好きなように入れりゃいいだろ。後から変更がきかねぇシステムになってっからな、ふざけた名前にしなきゃいいんじゃねぇの」

「うふっなんだかんだ涼ってば優しいよねっ。悩む悠にも優しいし」

にっこり大輝くんが、涼くんを見れば途端に赤くなった。

「は!?おれは優しくねぇし!!こいつに優しくしてもねぇよ!!」
「うんうん、そうだねそうだね」
「そうだねじゃねぇよ!大輝、お前人の話聞いてんのか!?」

皆には悠、って名乗ったんだから、ローマ字にして【Yu】でいこうかな。

「悠ちん、Yuにするの?」
「うん」

私の画面をのぞく永瑠くん。もう私のことも悠ちん、なんだ。

「後は、チーム所属のところをYesで答えておけよ」
「どこに属しているかはバレたりはしないけど、チーム総出になることもあるから」
「……分かった」

言われた通りYesをタップして、登録完了という文字がでかでかと現れた。


「これで正真正銘、D区不良の仲間入りだな──改めて、D区へようこそ……悠」