「あいつら、酷いよね。あんなランキング公開しやがって、どれだけの人の気持ちを踏みにじったと思うんだ、てね」
「うん」
「こんなこと聞きたくないかもしれないけど。僕は真っ先に安藤さんに票を入れたんだ。……きみのことが好きだから」
心の安寧が、もうとうに崩れ始めていて、あと数分もしないうちに壊れてしまうことは分かっていた。何もかも投げ出したくなる前に、彼女に気持ちを伝えたい。ただその一心で。
僕は背中に流れる汗を感じた。岡田さんが小さく息を吐く。僕はつられて大きく息を吸った。
「そう……。ありがとう。でも、私、さっきも言ったけど矢部君が好きなんだ。今もずっと、あなたの言葉を聞きながら、彼のことを考えてる。ねえ、板倉君。矢部君は私に、票を入れてくれたのかな?」
極限まで吸い込んだ空気に息苦しさを覚え、ようやく吐くことを覚える。岡田さんが僕の背中をさする。そんなに僕は、情けない男だっただろうか。
「……ああ。きっと入れたさ。浩人だって、安藤さんのこと気にしてるんだから」
「そっか、嬉しい」
浩人が彼女のことを心配しているというのは嘘じゃない。そうでなければ今日、彼は僕に彼女の家に行くように仕向けたりしなかっただろう。
でも、彼の気持ちの本当のところは分からない。
安藤さんのことを恋愛対象として見ているかどうか——僕はあえて、浩人に聞くことはなかった。
「うん」
「こんなこと聞きたくないかもしれないけど。僕は真っ先に安藤さんに票を入れたんだ。……きみのことが好きだから」
心の安寧が、もうとうに崩れ始めていて、あと数分もしないうちに壊れてしまうことは分かっていた。何もかも投げ出したくなる前に、彼女に気持ちを伝えたい。ただその一心で。
僕は背中に流れる汗を感じた。岡田さんが小さく息を吐く。僕はつられて大きく息を吸った。
「そう……。ありがとう。でも、私、さっきも言ったけど矢部君が好きなんだ。今もずっと、あなたの言葉を聞きながら、彼のことを考えてる。ねえ、板倉君。矢部君は私に、票を入れてくれたのかな?」
極限まで吸い込んだ空気に息苦しさを覚え、ようやく吐くことを覚える。岡田さんが僕の背中をさする。そんなに僕は、情けない男だっただろうか。
「……ああ。きっと入れたさ。浩人だって、安藤さんのこと気にしてるんだから」
「そっか、嬉しい」
浩人が彼女のことを心配しているというのは嘘じゃない。そうでなければ今日、彼は僕に彼女の家に行くように仕向けたりしなかっただろう。
でも、彼の気持ちの本当のところは分からない。
安藤さんのことを恋愛対象として見ているかどうか——僕はあえて、浩人に聞くことはなかった。



