女嫌いのスパダリと、2次元命な天才少女が、カップルVTuberをするようです。

 かなくんが言うには、親を納得させるために必要なのは、

 大きくわけると

 日常生活がちゃんととれること。
 それをしたあと成長できそうだということ。

 の2つらしい。

 日常生活をちゃんと……Vチューバーだと、身バレや炎上リスクを避ける工夫かな?
 あとは睡眠時間削らないようにとか?
 成長は……うーん。

 身バレ。
「身」元が「バレ」ること。
 Vチューバーは、Vモデルを使うから、間違って顔を映さない限り、顔から身バレすることはない。

 気を付けたいのは、声だ。
 ぶっちゃけ、なるべく地声から離すくらいしか……。
 ボイスチェンジャーを使うのも無しではないだけど、うーん。

 成長。
 ようは、Vチューバーをやって人生にどんないいことがあるか。
 かなくんの女嫌いと私の3次元無理なのとを改善できる(かも)ってやつかな?

『いいか。俺たちは未成年で、学生。多くの大人たちが口をそろえて羨む時期だ。今しかできないことがVチューバーのほかにもたくさんある。――それでもVチューバー活動をやるなら、それにふさわしいメリットが必要だ』

 だなんて、かなくんは言っていた。
 それを思い出しながら、ルーズリーフに言いたいことを書いていく。

「ね、ここどうすれば良いと思う?」
「ああ、それは――」

 たまにアドバイスをもらったりもしながらできあがった資料。
 それを手に持って、ママのところへ行く――前に、かなくんの部屋へ。

「かなくんかなくん」
「なに?」
「今からママにプレゼンするんだけど。……Vチューバーの言い出しっぺは私だし、私が話すつもりだけど、一緒にいてくれない?」

 そう言うと、かなくんは一瞬、面食らったような顔をした。
 よく見るとほっぺたが赤い? ……熱?
 不安になりかけたあたりで、かなくんはニコッと笑う。

「もちろん」
「ほんと!? ありがとー」