女嫌いのスパダリと、2次元命な天才少女が、カップルVTuberをするようです。

 機材も、Vモデルもそろった。
 それが意味するのは。

「じゃじゃーん!」

 おひろめだ!
 それと、勉強会だ……。

 専用のソフトを起動すると、完成した2つのモデルが画面に映る。
 カメラの前で体を横に揺らすと、モデルも同じように動いた。

 よし、うまくできてる!

 カメラよし、勉強道具よし。
 いざ、配信練習開始!

 と、そうだ、その前に。

「ねえ、かなくんは勉強中どれくらいしゃべれる?」

 どれくらい話しかけていいかの確認だ。
 かなくんはうーんと考える。

「勉強してないときと別に変わらないかな」
「え、すご!」
「そういう晴……は?」

 今ぜったい晴香って言いかけたでしょ。
 って思ったけど口には出さず、意識してニコッと笑みをつくる。
 画面に映る「ハル」の口角も上がった。

「私もわりとそうだよー、たまに手止まってるけど」
「だめじゃねーか。しかたない、止まってたら言うからちゃんとやりな」
「はぁい……」

 理想のVモデル(かなくん)から理想のあま〜い声で言われちゃったら、もう、がんばるしかない!

「さっそくだけどもう手が止まってるよ」
「ほんとだ!?」

 慌ててシャーペンを握りなおす。

 今、最初にこなしたいのは数学の冊子。
 あたらしい学校の、中2を担当する先生が作った、簡単なおさらい用のホチキス冊子だ。
 問題は簡単ですぐわかるんだけど、集中しないと絶妙に時間がかかってだるいんだよね。

 うぅ、やりたくないと思って画面をチラ見する。

 自分が丹精込めて作った最高にかわいいVモデルが見えて、ほっこり。