結局、澄真は助からなかった。

なにもかもが、もう手遅れだった。

そりゃ、あんな激しいぶつかりと音で、助かってるわけないもんね。

なんの感覚もないし、なんのやる気も出ない。

大好きだった人が突然いなくなるなんて、そんなん、想像したことすらなかったよ。

なんなの。だれか夢だって言ってよ。

意味わかんない。

部屋の外から聞こえる虫の声は、やけにうるさく感じた。

私があんな夜にコンビニなんか誘わなければよかった。

私が遅れずにちゃんと行っていればよかった。

あんなことを私がしていなければ、澄真は今もずっと生きてた。

全部、私のせいだ。