こちらヒロイン2人がラスボスの魔王と龍になります。

 君は俺の為に戦い血を浴び続け、そしてあの呪龍の血を被った。このことを君は気にしているのだろう。君より後方にいた連中の言葉は知っている。

 呪龍の血で汚されたものつまりはあの呪身は俺の傍にいてはならないましてや……

 だがそんな言葉の一切を信じるな。そのようなものは、どこにもない。

 現に俺はいま君をこんなに近くに触れ、感じている。

 分かるはずだ俺の身体の熱とこの心を。俺は君を拒絶していない。

 もしも君が自分が汚れているというのならその汚れは俺が汚したものだ。

 戦い血に塗れさせたのは他ならぬこの俺であり、俺以外にいないし、他のものでは絶対にない。

 これは贖罪でも懺悔でもない。俺の傍らには俺の剣が血に塗れた剣が必要であり、それが俺がここにいるひとつの証であり印なのだ。

 そうであるからこそ、君は俺の傍に、龍の傍にいるに相応しいものなのだ。

 俺は迷ってなどいない。はじめからずっと、このことを決めていた。だから君にどんな過酷なことも命じることができた。

 それに君も……そう君もそうだ。君は一切語らないが俺は君が何を望んでいるのかを知っている。

 これは勘違いで無いはずだ。言葉はなかったが、それ以上のものを俺達は感じ取りやり取りをしてきた。

 だがあえてここは、言葉にする。俺は君が傍にいることを望む。

 かつてのように、いまのように、このさきもずっとこのようであってほしい。

 俺達の間になにも遮るものは無いのだが、ただ一つの壁がある。それは知っての通り君の、君自身の心だけだ。

 俺はこの言葉で以ってその壁を壊したい。だから君も、この壁を壊し、また手を取り合い、どこまでも共に行こう。

 もう最後の儀式が始まる。俺は浅い眠りに入り、龍となって目覚める。

 その眼ざめの声の主は、君だ。君しかいない。必ず最初に俺に声を掛けてくれ。

 俺は君の声で目覚めそして君のその全てを受け入れる。

 もしもあるのだというのなら、頑ななまでにそうであるというのなら……俺のところへこの龍のもと罪を汚れを滅してくれ。

 俺が討ってやる。君以外に来るものを、俺は望まない。時間切れだ。もうこの手紙はこれ以上は書く時間が無い。

 この手紙が君に届き、君の心の壁が崩れ出し、自らが打ち壊しこちらに来ることを信じ、待っている。

 龍の儀式の終わりにまた会おう……ジーナ