暦は、十一月も半分を過ぎたところ。
「那湖、どうかした?」
仕事が終わった私は、侑李さんに誘われてイタリアンレストランを訪れていた。
「いえ……。すみません。少しぼんやりしてしまったみたいです」
「そうか」
心ここにあらず……という状態だったのは、今朝また中郷課長からメッセージが来ていたから。
内容は、【会いたい】だけ。
けれど、私の気持ちを落とすには充分な威力があった。
今月に入ってから、課長からの連絡はなかった。
そのため、油断していた部分もあって、余計にダメージが大きいのかもしれない。
最初こそ、中郷課長は数日に一回の頻度でメッセージを送ってきた。
ただ、そのうち週に一度、十日ごと……と徐々に間が空いていき、最近は送られてきていなかった。
だからこそ、課長のことがずっと脳内から消えない。
いい加減、ブロックをするべきだろう。
そう思うけれど、かえって刺激してしまわないか……という心配もある。
メッセージの頻度が減っていることもあって、このまま諦めてくれることを期待する気持ちもあった。
「食べられるなら、スイーツでもどうだ?」
もやもやとした感情を抱えたままの私に、侑李さんが優しい瞳を向けてきた。
「もう充分です」
このお店は、私の家の最寄り駅から程近い場所にある。
今日も仕事だった彼は、私よりも多忙なのにわざわざこちらまで来てくれたのだ。
「那湖、どうかした?」
仕事が終わった私は、侑李さんに誘われてイタリアンレストランを訪れていた。
「いえ……。すみません。少しぼんやりしてしまったみたいです」
「そうか」
心ここにあらず……という状態だったのは、今朝また中郷課長からメッセージが来ていたから。
内容は、【会いたい】だけ。
けれど、私の気持ちを落とすには充分な威力があった。
今月に入ってから、課長からの連絡はなかった。
そのため、油断していた部分もあって、余計にダメージが大きいのかもしれない。
最初こそ、中郷課長は数日に一回の頻度でメッセージを送ってきた。
ただ、そのうち週に一度、十日ごと……と徐々に間が空いていき、最近は送られてきていなかった。
だからこそ、課長のことがずっと脳内から消えない。
いい加減、ブロックをするべきだろう。
そう思うけれど、かえって刺激してしまわないか……という心配もある。
メッセージの頻度が減っていることもあって、このまま諦めてくれることを期待する気持ちもあった。
「食べられるなら、スイーツでもどうだ?」
もやもやとした感情を抱えたままの私に、侑李さんが優しい瞳を向けてきた。
「もう充分です」
このお店は、私の家の最寄り駅から程近い場所にある。
今日も仕事だった彼は、私よりも多忙なのにわざわざこちらまで来てくれたのだ。



