契約外の初夜で、女嫌い弁護士は独占愛を解き放つ~ママになっても愛し尽くされています~

 どう話しても、変に誤解されてしまうかもしれない。
 そんな不安と侑李さんだけを悪者にしたくないという思いで、必死に言葉を選ぶ。
 少し時間をかけて説明し終えると、最初は絶句していた深雪が「なーんだ」とホッとしたように息を吐いた。


「最初の経緯はともかく、実はお互いに好意があって、今は両想いってことでしょ? まあ順番は違ったかもしれないけど、侑李さんは出産に反対してないみたいだし、なんの問題もないじゃない」
「でも……」
「那湖はなにを迷ってるの?」
「それは、色々あるよ……。そもそも、侑李さんとは住む世界が違うでしょ。侑李さんは国際弁護士っていう立派な肩書があって、きっと将来も有望だと思うの。でも、私はどこにでもいる普通の人間だし……」
「他には?」
「中郷課長のこと、とか……。あれから連絡はないれど、それが逆に不気味だし……」
「それだけ?」
「えっ?」
「那湖が真剣に悩んでるのはわかるよ? でも、客観的に聞いてると、悩むことない気がするんだけど……」


 戸惑う私に、彼女が呆れたように笑う。